DLSS 5を使うとフレームレートやVRAM使用量はどう変わるのでしょうか。NVIDIAが10月13日に発表した新モデルは、ニューラルレンダリングの処理を9月版の2倍に高速化し、4K時に同機能が使うVRAMを20%削減します。まずNBA 2K27へ10月16日に導入する予定です。公表された数値の比較対象と、実際に利用できるGPU・ゲームを整理します。
10月版DLSS 5の変更点
NVIDIAの発表によると、今回速くなるのはDLSS 5の「3D-Guided Neural Rendering」を担うAIモデルです。ゲームエンジンが描いたフレームを土台に、照明や素材の表現を加える処理を改善しました。NVIDIAは処理パイプラインの最適化とモデルの改良を組み合わせ、9月版と比べてモデルの処理を2倍に高速化したと説明しています。
| 項目 | NVIDIAが示した10月版の変更 |
|---|---|
| ニューラルレンダリングの処理 | 9月版の2倍の速さ |
| 同処理のGPU負荷 | 9月版の半分 |
| モデル規模 | 24%縮小し約1億1800万パラメータ |
| 4K時のVRAM使用量 | 同処理で9月版から20%削減 |
| NBA 2K27のフレームレート | 新モデル導入で最大1.4倍とNVIDIAが説明 |
「2倍高速」はAIモデルの処理速度の話です。NVIDIAが示したゲーム内の改善値は、NBA 2K27で最大1.4倍。NVIDIAは見た目を9月版と同程度に保ちながらGPU負荷を半減したと説明しています。独立したTom’s Hardwareの報道も、これらをメーカー公表値として伝えています。第三者による10月版の実ゲーム比較は、10月14日時点で公開されていません。
4K時にDLSS 5のニューラルレンダリング処理が使うVRAMは、9月版から20%減ります。高解像度で同機能を有効にする際の追加負荷が軽くなる点が、今回の改善の中心です。
NVIDIAは、3月の初公開時と比べるとモデル全体の処理速度が10倍になったとも説明しました。10倍は3月からの累積改善を指し、今回の更新分は9月版比で2倍です。
NBA 2K27への導入日と対応環境
新モデルは10月16日にNBA 2K27へ導入予定です。NVIDIAが挙げた利用環境はGeForce RTX 50シリーズGPU、RTX Spark搭載ノートPC、GeForce NOWです。GeForce NOWではクラウド上のGPUを使って描画します。
今回の発表時点で、RTX 40シリーズのデスクトップGPUに新しいDLSS 5ニューラルレンダリングモデルを提供する日付は示されていません。一方、同時発表のFrame Generation用新モードにはRTX 40シリーズも含まれます。両機能で対象GPUが異なるため、10月16日のNBA 2K27向け更新と、後述するNVIDIA appのベータ版は分けて見ると分かりやすいでしょう。
NVIDIAは新モデルを今後のDLSS 5対応作品にも標準で採用するとしています。初回提供時の条件や対象GPUについては、関連記事「DLSS 5はいつ使える?」でも扱っています。
次の対応ゲームとRTX Remix
NBA 2K27の後には、Hogwarts Legacyが11月5日の更新でDLSS 5の3D-Guided Neural Renderingに対応する予定です。NVIDIAはGeForce RTX 50シリーズ、GeForce NOW、RTX Sparkを対象として挙げています。Where Winds Meetにも今後導入する方針ですが、今回の発表では具体的な日付を示していません。
RTX Remixには10月23日、高速化したDLSS 5モデルを追加する予定です。RTX Remixは既存のPCゲームに新しい描画表現を加える制作者向け基盤で、今回の追加により改造プロジェクトで同モデルを利用できるようになります。
ここまでの予定日はNVIDIAの発表に基づきます。最大1.4倍という改善値もNVIDIAの公表値です。
別発表のFrame Generation新モード
10月13日には、NVIDIA appのベータ版でFrame Generation向けPerformance Modeも公開されました。アプリ内で「Preset C」を選ぶ方式で、GeForce RTX 40シリーズ、RTX 50シリーズ、RTX Spark搭載ノートPCが対象です。DLSS 5の3D-Guided Neural Rendering用モデル更新とは別の機能になります。
Preset Cは、フレーム間の光学フローを扱う処理の一部を軽いアルゴリズムに置き換えます。NVIDIAはGeForce RTX 5060でFrame Generationの処理が最大35%高速になると説明しています。一方、画質には小さなトレードオフがあるとも明記しました。
ベータ版を利用する場合は、NVIDIA appの対応ゲームまたはグローバル設定から、DLSS OverrideのModel PresetsでFrame Generationの「Preset C」を選択します。新しいDLSS 5モデルがNBA 2K27へ届く10月16日を待つ更新と、すでに試せるアプリのベータ機能という公開段階の違いがあります。
まとめ
10月版DLSS 5はニューラルレンダリングのモデルを小さくし、9月版比で処理を2倍に高速化する更新です。4K時の同機能のVRAM使用量は20%減り、NBA 2K27でのフレームレート改善はNVIDIA公表値で最大1.4倍です。最初の導入日は10月16日で、Hogwarts LegacyとRTX Remixにも順次広がります。
初回提供時の対応GPUや提供形態を詳しく知りたい方は、DLSS 5の提供条件をまとめた記事をご覧ください。
