Radeon RX 7000シリーズのセキュリティ向けファームウェア更新が、複数のカードメーカーから公開されています。自分のカードにも更新があるのか、通常のグラフィックスドライバー更新と何が違うのか、気になるところでしょう。
2026年10月6日時点で確認できるのは、GIGABYTEの一部製品サポートページに新しいVBIOSが掲載され、SAPPHIREもRX 7000シリーズの8つのGPU系統向けに更新ツールを公開していることです。両社の一次情報を基に、対象と更新方法の要点を整理します。
GIGABYTEが掲載した更新内容
GIGABYTEの製品サポートページは、AMD VBIOSでセキュリティ上の問題が見つかり、対策には更新版の書き込みが必要と説明しています。同ページはAMDの文書番号「AMD-SN-6023」を参照。10月5日のComputerBaseの報道も、この掲載を確認しました。
GIGABYTEは既存のVBIOS系列ごとに更新ファイルを分けています。製品ページに掲載された対応の一部は次のとおりです。
| 既存のVBIOS | 更新先 | 掲載日 |
|---|---|---|
| F1~F2 | F3 | 2026年9月30日 |
| F10~F11 | F12 | 2026年9月30日 |
| F20~F22 | F23 | 2026年9月30日 |
| F30~F31 | F32 | 2026年9月30日 |
| F50~F51 | F52 | 2026年9月30日 |
| F70~F71 | F72 | 2026年9月30日 |
| F80~F81 | F82 | 2026年9月18日 |
GIGABYTEは7つの系列ごとに更新ファイルを分けています。更新には、現在のVBIOSと同じ系列のファイルを使います。製品ページは、F1系からはF2~F9系、F10系からはF11~F19系のように、系列をまたがない更新規則も記しています。
同ページの書き込み案内にはVisual C++ 2008が必要と明記されています。配布ファイルの容量はいずれも5.38MBです。BIOS欄のファイル名だけでなく、使用中のVBIOS系列と書き込み環境まで確認してから、対象の一つを選ぶ構成になっています。
確認できる対象は、この製品ページに載るGIGABYTE製のRadeon RX 7600 XT GAMING OC 16G、Rev. 1.0/1.1です。ほかのカードは製品名とリビジョンに対応したサポートページが配布先になります。
SAPPHIREの対象GPU
SAPPHIREのドライバー・ファームウェア配布ページは、AMDとの協力で特定したセキュリティ対策として、RX 7600、RX 7600 XT、RX 7650 GRE、RX 7700 XT、RX 7800 XT、RX 7900 GRE、RX 7900 XT、RX 7900 XTX向けの更新ツールを列挙しています。SAPPHIREは各GPU系統に別のツールを置き、導入ガイドも同じページで公開しています。
SAPPHIREの案内とGIGABYTEのサポートページは、どちらもRX 7000世代のファームウェアに関わるセキュリティ更新です。SAPPHIREのページにはAMD-SN-6023という番号が記載されておらず、両社の配布物が同一の脆弱性を修正するかは未公表です。
更新の位置付けと未公表情報
今回の配布物はGPUカード上のVBIOSを書き換えるものです。AMD Software: Adrenalin EditionはOS側のドライバーを入れ替えます。今回の対策には、対象カード向けVBIOSの書き込みが必要です。
GIGABYTEが参照するAMDの製品セキュリティ一覧では、記事作成時点にAMD-SN-6023の技術説明は公開されていません。脆弱性の種類、悪用条件、影響範囲、CVE番号は不明です。AMD-SN-6023は文書番号です。
対象カードの確認方法
GIGABYTE製カードでは、製品名に加えて基板リビジョンを合わせた公式サポートページの「BIOS」欄が配布先になります。先述のRX 7600 XT GAMING OC 16Gでは、現在のVBIOSがF1系ならF3、F70系ならF72というように更新先が分かれています。メーカーが明記する系列の対応表を基準にファイルを選びます。
SAPPHIRE製カードでは、同社のファームウェア配布欄から搭載GPUに対応するツールと導入ガイドを取得できます。8つのGPU系統には、Radeon RX 7600とRX 7600 XTの両方が含まれます。個別カードへの適用条件は、製品固有のサポート情報に従います。
VBIOSの書き込みはグラフィックスカードの起動処理に関わります。GIGABYTEは製品ページで、異なる系列への更新ができないことと、書き込み時のリスクを明記しています。書き込みファイルの取り違えを避けるため、製品名、リビジョン、既存のVBIOS系列が揃った公式資料から進める形です。
まとめ
GIGABYTEはRX 7600 XT GAMING OC 16Gの製品ページで、AMD VBIOSのセキュリティ対策版を公開しました。SAPPHIREもRX 7000シリーズの8つのGPU系統向け更新ツールを配布しています。GIGABYTEはAMD-SN-6023を参照しますが、AMDによる技術的な説明は記事作成時点で確認できません。
対象カードを使っている場合は、メーカー公式の製品サポート欄でカードのリビジョンとVBIOS系列に合う配布物を確認できます。RX 7600とRX 7600 XTの基本仕様の違いは、両モデルの比較記事にもまとめています。
