NVIDIA GeForce GTX 1650には、スリム型PCへ搭載できるLow Profile製品があります。カード長が短いだけの「コンパクトモデル」と、ブラケット高を低くできる「Low Profileモデル」は別です。幅の狭いケースでは、長さ、高さ、厚さ、ブラケット、隣接スロットをすべて確認します。

代表的なGDDR6 Low Profileカードは長さ160〜167mm、高さ69〜70mm、厚さ34〜39mmで、2スロットを使います。PC側の実測値に配線と吸気の余白を加え、付属ブラケットと映像端子の配置まで照合する手順をまとめます。

Low Profileモデルの実寸比較

メーカー公式仕様で3製品を比較すると、同じGTX 1650でも寸法と端子数が異なります。

製品 メモリ カード寸法 スロット 補助電源 映像出力
ZOTAC Low Profile GDDR6 4GB GDDR6 160×70×34mm(LP時) 2 なし DP×1、HDMI×1、DVI-D×1
GIGABYTE D6 OC Low Profile 4GB GDDR6 166.9×69×39mm 2相当 なし DP×1、HDMI×2、DVI-D×1
MSI 4GT LP 4GB GDDR5 168×69×37mm(LP時) 2相当 なし HDMI×1、DVI-D×1

ZOTAC ZT-T16520H-10Lは、通常ブラケット時の高さ111.15mm、Low Profile時70mmと記載されています。GIGABYTE GV-N1656OC-4GLは166.9×69×39mmです。MSI GTX 1650 4GT LPは通常ブラケット付きで168×105×37mm、Low Profileブラケット付きで168×69×37mmになります。

表記順はメーカーにより異なるため、「長さ×高さ×厚さ」へ並べ直してからケース仕様と比べます。ブラケットを交換しても基板やクーラーの長さ・厚さは変わりません。

短いカードとLow Profileの違い

ZOTAC GTX 1650 OC GDDR6は151×111.15×38.8mmで、上のLow Profileモデルより短い製品です。ただし高さは通常サイズで、スリムケース用の70mm級ブラケットには対応しません。「カード長151mmだから小型ケース向け」と判断すると、高さで収まらない構成が生まれます。

ケース側では次の3方向を別々に測ります。

  • 長さ:拡張スロットの固定面から前方ドライブ、ファン、ケーブルまで
  • 高さ:PCIeスロット面からサイドパネルまでと、ブラケット規格
  • 厚さ:基板中心からクーラー端までと、占有するスロット数

Low Profile対応は高さの規格を示し、「1スロット」を意味しません。GTX 1650の代表的なLP製品は2スロット厚です。PCIeスロットのすぐ隣にWi-Fiカード、キャプチャーカード、ケース隔壁がある場合はクーラーと干渉します。

ケース内部の測定手順

PCの電源を切り、電源ケーブルを抜いてからサイドパネルを外します。静電気対策を行い、次の順に空間を確認します。

  1. 使用するPCIe x16スロットと背面ブラケット位置を特定します。
  2. 固定面から前方の障害物までを測り、カード長と比較します。
  3. サイドパネルまでの高さを測り、クーラー上端の余白を確認します。
  4. 隣のスロットとケース底面を見て、2スロット厚を確保します。
  5. SATAケーブル、フロントUSB、ドライブケージの突出を確認します。
  6. ファンの吸気面をふさがない配線経路を作ります。

ケースメーカーが「最大カード長」を示していても、前面ファンやHDDケージ装着時は値が変わる製品があります。現在の構成に対応する注記を使います。実測ではカード寸法と同じぴったりの空間を狙わず、挿入角度、固定作業、配線、吸気に使う余白も残します。

ブラケットと映像端子

Low Profileカードには、短いブラケットが付属する製品があります。中古では通常ブラケットだけ、または端子ごとに分割された短いブラケットの一部だけが欠品している場合があります。必要な本数とネジ穴位置を製品マニュアルの付属品一覧で確認します。

映像端子の数もカードごとに違います。GIGABYTE GDDR6 LPはDisplayPort×1、HDMI×2、DVI-D×1で最大4画面、ZOTAC GDDR6 LPは3種類を1基ずつ備え最大3画面です。MSIのGDDR5 LPはHDMIとDVI-Dの2画面構成です。ケースへ収まっても、使うモニターの端子と台数が合わなければ変換や構成変更が必要になります。

DVI-Dはデジタル出力で、アナログVGA信号をそのまま出す端子ではありません。古いVGAモニターへ接続する用途では、アクティブ変換器を含む信号方式を確認します。

電源とスロットの確認

表で扱った3製品はいずれも補助電源なしで、メーカー推奨電源は300Wです。GPUはPCIeスロットから給電されます。PCI-SIGの仕様には75Wを含む複数のアドインカード電力区分があります。

スリム型のメーカー製PCでは、x16形状のスロットへ供給できる電力を75W未満に制限する機種があります。サービスマニュアルの「maximum wattage」「slot power」などの項目を調べ、カードの75W条件へ照合します。電源全体の計算はGTX 1650と300W電源の確認方法で進めてください。

冷却もケース内寸の一部です。40mmファンを2基使うLPカードは、狭いケース内で吸気が遮られると回転数が上がります。ケーブルをファン面から離し、ケースの吸排気口にほこりが詰まっていない状態で、ゲーム中の温度とファン回転数を記録します。

購入前の適合表

確認項目 合格条件の例
ブラケット ケースがLow Profile、短いブラケットが付属
カード長 160〜168mm級と作業余白を確保
カード高 基板部69〜70mm級がケース内へ収まる
厚さ 34〜39mm級、隣接する2スロットが空く
電源 カードメーカー推奨値と12V出力を満たす
スロット電力 PCメーカーの上限がカード要件を満たす
映像端子 必要な種類と画面数を装備

2026年9月12日時点で通常高のZOTAC GDDR6モデルは、価格.comのAmazon掲載価格が31,000円でした。Low Profile製品は在庫と価格が別なので、完全な型番で検索します。中古を選ぶときはGTX 1650中古のチェック項目でブラケット欠品も確認してください。

記事画像はZOTAC公式のGTX 1650 GDDR6素材です。画像のカードは通常高モデルであり、本文の寸法比較には各Low Profile製品の公式仕様値を使っています。

まとめ

GTX 1650 Low Profileの代表的な実寸は、長さ160〜168mm、高さ69〜70mm、厚さ34〜39mmで、2スロットを占有します。短い通常高カードはLow Profileの代わりになりません。

ケースの長さ、高さ、厚さを実測し、短いブラケット、隣接スロット、映像端子、スロット電力まで照合してください。補助電源なしモデルの正確な型番はGTX 1650の電源入力ガイドで比較できます。