Blenderのレンダリング時間を短くするためにRTX PRO 4000 Blackwellを選ぶ価値はあるでしょうか。Puget Systemsの自社テストでは、RTX 4000 Adaに対してBlender Cyclesで約40%高い結果が出ています。数字の対象と、24GBメモリが効く場面を分けて確認します。

Cyclesの実測と比較対象

Puget Systemsは複数の業務用GPUでBlender Cyclesを測定し、RTX PRO 4000 BlackwellがRTX 4000 Adaより約40%高いスコアだったと報告しました。比較対象はRTX 4000 Adaで、この40%はCyclesのベンチマークスコア差です。作品全体の完成時間には、シーンの制作や編集工程も含まれます。

Blender公式のレンダリング説明によれば、Cyclesはレイトレーシングを使う制作向けエンジンで、NVIDIA GPUではCUDAとOptiXのGPUレンダリングを利用できます。同じGPUでも、CPUで描く設定、CUDA、OptiXでは測定条件が異なります。Puget Systemsの結果はCyclesのGPUレンダリングを対象としたもので、Eeveeの画面更新やゲームfpsとは測定対象が異なります。

24GBが役立つシーン

NVIDIAの製品仕様は24GBのECC付きGDDR7と672GB/sの帯域幅を示します。Cyclesで大きなシーンを扱うと、形状、テクスチャ、BVH、描画用バッファがGPUメモリを使います。たとえば高解像度テクスチャと大量のアセットを組み合わせた建築ビジュアライゼーションでは、16GB級のカードに収まるかが作業の分かれ目です。現在のGPUでメモリ不足が出ているなら、容量を24GBへ増やす価値はスコア表だけでは測れません。

軽いシーンでは、VRAMの容量よりも演算速度がフレーム時間を左右します。手元の案件でレンダリング中のVRAM使用量を記録し、容量不足なのか計算時間が長いのかを切り分けます。24GBを超えるシーンなら、テクスチャの整理、ジオメトリの簡略化、シーン分割、さらに大きなVRAMを持つGPUを検討します。ECCは計算に使うメモリの信頼性に関する機能です。

設定と検証の順序

Blenderの設定でCyclesの演算デバイスにOptiXまたはCUDAを選び、レンダー設定でGPU Computeを指定します。GPUを搭載してもCPU描画のままなら、カードを替えた効果を確認できません。ドライバーとBlenderの版を控え、同じシーンを複数回レンダリングして処理時間を比較します。制作の途中でソフトを更新した場合は、更新前後を混ぜずに測ると結果が読みやすくなります。

短いプレビューと最終レンダリングも分けます。プレビューは画面操作や変更の反映が中心で、最終出力は連続した計算です。連番画像を出す案件では、一枚の短縮が枚数分積み重なります。完成までにどの工程で待っているかを記録すれば、GPUの購入費を時間へ結びつけて検討できます。夜間に無人で処理する時間と、作業者が止まる時間も同じ価値ではありません。

ケースと冷却の条件

通常版はフルハイト、長さ9.5インチの単スロットカードです。小型のSFF Editionとは高さや消費電力が異なります。長時間レンダリングするPCなら、ケースのカード長だけでなく、吸排気と16ピン補助電源ケーブルの空間を確保します。冷却が安定すると、長いジョブでも一定の処理速度を維持しやすくなります。導入前にケースの寸法と補助電源の接続を確認してください。

まとめ

Puget SystemsのBlender Cyclesテストでは、RTX PRO 4000 BlackwellがRTX 4000 Ada比で約40%高い結果でした。購入理由が大きなシーンを収める24GBにあるのか、単純な描画待ちの短縮にあるのかを分けます。使うBlenderの設定を揃え、普段のシーンの処理時間とVRAM使用量を見て選びましょう。