Radeon RX 7700 XTのゲーム体験を底上げするのがFSR 3です。「本当にフレームレートが上がるのか」「DLSSと何が違うのか」は気になる点でしょう。結論を先に言うと、対応タイトルでは表示フレームレートが伸び、幅広いGPUで動く汎用性が強み、が答えです。この記事では仕組み、DLSSとの違い、AMD Fluid Motion Frames、そして使う前の注意点を解説します。読み終えれば、この機能が自分のプレイで活きるか判断できます。
FSRとFSR 3の仕組み
FSR(FidelityFX Super Resolution)はAMDのアップスケーリング技術です。内部解像度を下げて描き、高解像度に復元することで性能を稼ぎます。FSR 3ではフレーム生成が加わり、描画フレームの間に中間フレームを挿入して表示フレームレートを引き上げます。NVIDIAのDLSSに相当する機能を、AMDが自社技術で実現したものです。
RX 7700 XTのようなフルHD向けのカードでは、このFSR 3が実効フレームレートを底上げする重要な役割を担います。
DLSSとの違いは汎用性
最大の違いは動作範囲です。NVIDIAのDLSSはTensorコアを使い、対応GPUでのみ動きます。FSRは画像処理ベースで、Radeonはもちろん、GeForceやIntel Arcを含む幅広いGPUで動きます。特定のハードに縛られない汎用性が、FSRの思想です。
画質面ではDLSSがやや優勢とされますが、FSRは対応の広さで勝ります。古いGPUや競合のGPUでも動くため、幅広い環境で恩恵を受けられます。競合との比較はRTX 4060との比較記事をどうぞ。
AMD Fluid Motion Framesの後押し
AMDはドライバレベルのフレーム生成、AMD Fluid Motion Frames(AFMF)も提供します。ゲーム側がFSR 3に対応していなくても、ドライバ側でフレーム生成を有効にできる仕組みです。対応タイトルが限られるフレーム生成を、より多くのゲームで使えるようにする狙いです。
RX 7700 XTでもAFMFを利用でき、フルHDのフレームレートを底上げできます。ゲーム側の対応を待たずに恩恵を受けられるのは、AMD環境ならではの強みです。
対応タイトルと使う前の注意点
FSR 3のフレーム生成はゲーム側の対応が要りますが、対応タイトルは着実に増えています。使う前に知っておきたい注意点はDLSSと共通です。
- 入力遅延:表示は滑らかになりますが、操作の反応が同じだけ速くなるわけではありません。
- 元のフレームレートが必要:素で十分なフレームレートがある状態で効果を発揮します。
- 競技系ゲームには不向き:1フレームの反応を争うタイトルでは、素のフレームレートが優先されます。
重量級のシングルプレイを滑らかに遊ぶ場面で、最も価値が出る機能です。
FSRの世代と画質モード
FSRはバージョンを重ねて進化してきました。初代のFSR 1は単純なアップスケーリングでしたが、FSR 2で動きの情報を活かした高画質化が加わり、FSR 3でフレーム生成に対応しました。RX 7700 XTはこれらすべてを利用できます。
FSRには画質と性能のバランスを選ぶモードがあります。「ウルトラクオリティ」や「クオリティ」は画質を優先し、内部解像度をあまり下げません。「バランス」や「パフォーマンス」は性能を優先し、内部解像度を大きく下げてフレームレートを稼ぎます。フルHDでは内部解像度が下がりすぎると粗が目立つため、「クオリティ」寄りの設定が向きます。WQHD以上なら「バランス」でも実用的です。遊ぶ解像度と求めるフレームレートに合わせて、モードを選び分けるのがコツです。
まとめ|汎用性が強みのフレーム生成
RX 7700 XTのFSR 3は、中間フレームを生成して表示フレームレートを引き上げる技術です。DLSSに画質でやや譲るものの、幅広いGPUで動く汎用性が強みです。AFMFと合わせれば、対応タイトルの幅も広がります。フルHDでフレームレートを稼ぎたいなら、頼れる機能といえます。
性能全体はフルHD性能の記事、競合との比較はRTX 4060との比較記事でどうぞ。
