Radeon RX 9070 GREとGeForce RTX 5070は、どちらも12GB・192bitでWQHDを中心に比較されるGPUです。通常描画の第三者平均ではRTX 5070が5〜6%速く、強いレイトレーシングでは差が10〜14%へ広がります。価格と使うソフトが選択を左右します。

容量が同じでも、GREはGDDR6で432GB/s、RTX 5070はGDDR7で672GB/sです。AMDのFSRとNVIDIAのDLSS、制作ソフトの対応、電源端子も異なります。数値と用途を切り分けて比べます。

記事画像にはAMDの公式製品素材を使用しています。

主要仕様の比較

AMDの公式仕様NVIDIAのRTX 5070製品情報を基に、比較点をまとめます。CUDAコアとストリームプロセッサは設計が異なるため、実性能は同じ条件のベンチマークで比べます。

項目 RX 9070 GRE RTX 5070
VRAM 12GB GDDR6 12GB GDDR7
メモリバス 192bit 192bit
メモリ帯域幅 432GB/s 672GB/s
ボード電力 220W TBP 250W TGP
公式推奨電源 650W 650W
アップスケーリング FSR DLSS
映像エンコード AV1対応 AV1対応

両方とも12GBなので、容量上限の面では大差がありません。RTX 5070は高速なGDDR7で帯域を広げ、GREは48MB Infinity Cacheを組み合わせています。実際の性能はキャッシュを含むGPU全体で測る必要があります。

映像出力、エンコーダー、アプリ対応は製品世代だけでなく、購入するカードと使用ソフトを確認します。RTX 5070ではCUDAやOptiXを指定する制作・AIツールが選びやすく、GREでは対応済みのROCm、DirectML、OpenCL系ワークフローが候補です。

通常描画のゲーム性能

TechSpotの15ゲーム平均では、RX 9070 GREはRTX 5070よりWQHDで5%、4Kで6%遅い結果でした。GREはWQHD 84fps、4K 48fpsです。通常描画だけなら近いクラスで、価格差が5〜6%より大きいかがコスト面の目安になります。

個別ゲームではRadeonとGeForceの得意分野に応じて、平均と順序が変わります。よく遊ぶ3〜5作品を選び、同じCPU、画質、アップスケーリング無効のテストを先に比べます。

Tom’s Hardwareが紹介した複数レビューでも、GREとRTX 5070が近い価格帯で比較され、通常描画とレイトレーシングの結果が整理されています。発売時の米ドル価格差は日本の現在価格と一致しないため、国内の実売で再計算します。

レイトレーシングの差

TechSpotのレイトレーシング7ゲーム平均では、GREはRTX 5070よりWQHDで10%、4Kで14%低い結果でした。通常描画より差が広がるため、パストレーシングや高いRTプリセットを使う人はRTX 5070を選びやすくなります。

アップスケーリングとフレーム生成を使う場合、対応状況はゲームごとに異なります。DLSSだけに対応する作品、FSRも選べる作品、世代別のフレーム生成へ対応する作品があります。画質比較では、同じ「Quality」表記でも内部処理が異なるため、静止画だけでなく動き、UI、入力遅延を確認します。

GREはWQHDでRT設定を中程度にし、FSRを組み合わせる構成が実用的です。最高設定を固定するか、見た目とfpsのバランスを調整するかで必要性能が変わります。

12GB VRAMの共通点

両製品とも12GBなので、4K最高テクスチャや大容量MODに対する容量の余裕は似ています。RTX 5070の広い帯域は転送速度へ効き、カード上へ保持できる容量は12GBです。容量不足と帯域不足は別の問題です。

WQHDでは多くの作品で実用範囲ですが、4K、RT、高解像度素材を重ねると設定調整が必要です。長期的に16GBを優先するなら、同じAMD世代のRX 9070も比較します。価格が近ければ、GREやRTX 5070より容量面で余裕を得られます。

消費電力と接続

基準電力はGREが220W、RTX 5070が250Wで30W差です。公式推奨電源はどちらも650Wですが、市販カードメーカーはより大きい容量を指定する場合があります。TechSpotのシステム全体測定では、GRE搭載時がStarfieldで348W、Star Wars Outlawsで332Wでした。

GREの公式補助電源は8ピン2本です。RTX 5070 Founders Editionや一部市販カードは16ピン系コネクタを使い、変換アダプターを付属する場合があります。別のRTX 5070製品には8ピン構成もあるため、GPU名だけでケーブルを決めず、正確な型番の仕様を確認します。

8ピン2本を使うGREでも、1本のケーブル先端を二股にして済ませるより、電源ユニットから独立したPCIeケーブルを2本引く構成を優先します。RTX 5070の16ピンは奥まで差し込み、コネクタ直後を急角度に曲げない配線スペースが必要です。

機能とアプリの選択

ゲーム録画や配信では両方がAV1へ対応します。配信ソフトの対応、品質プリセット、同時エンコード数は、実際に使うバージョンで確認します。動画編集も、コーデック対応だけでなくエフェクトや書き出し処理がどのAPIを利用するかで差が出ます。

Blender、生成AI、研究用途などでCUDA対応が指定されているなら、RTX 5070が導入しやすい選択です。ゲーム中心でRadeonのドライバー機能やLinux環境を使う場合はGREも候補になります。一般的なベンチマークの数%差より、目的のアプリがGPUを認識して安定動作するかを優先します。

価格から決める基準

GREの国内参考価格は、2026年9月19日にJoshinで確認したASUS Primeの89,148円です。RTX 5070は同日の実売価格、ポイント、送料、保証を含めて比べます。通常描画の差が5〜6%なので、GREが1万円以上安いなら価格優位が見えやすく、同価格ならRTX 5070の速度と機能が選びやすくなります。

ただし、特定ゲームでRadeonが速い、既存電源が8ピン配線に合う、必要アプリがGeForce限定といった条件は価格比より強い判断材料です。安い方を買った後にソフトや電源を変更すると、総費用が逆転します。

まとめ

RX 9070 GREとRTX 5070はどちらも12GBのWQHD向けGPUです。第三者平均ではRTX 5070が通常描画で5〜6%、レイトレーシングで10〜14%速く、GREは220Wと8ピン2本の構成を採ります。

通常描画中心でGREが明確に安ければGRE、レイトレーシング、DLSS、CUDA対応を重視するならRTX 5070が基本です。12GBそのものに不安がある場合は「RX 9070 GREの12GB VRAMは足りる?」も確認してください。