Intel Arc A750のサイズは製品ごとに大きく異なります。短いSPARKLE ORC OCは222mm、Intel Limited EditionとASRock Challenger Dは約269〜271mm、3連ファンのSPARKLE TITAN OCは305.5mmです。購入するカードの型番を確定し、メーカーの実寸とケース内寸を照合します。

この記事では4製品の寸法を比較し、カード長、厚さ、高さ、前面パーツ、補助電源ケーブルまで含めた確認手順を解説します。ケースの対応カード長より数mm短いだけの構成を避け、組み立てと吸気に使える余裕を残しましょう。

4製品の寸法比較

メーカーが公表する寸法を並べると、同じGPUでもカード長は80mm以上変わります。

製品 長さ 高さ・幅 厚さ スロット
Intel Limited Edition 268.6mm(ブラケット除く) 111.16mm(PCIe端子含む) 40.81mm 約2スロット
ASRock Challenger D 8GB OC 271mm 132mm 48mm 2.4スロット
SPARKLE ORC OC 222mm 101mm 40.9mm 2.2スロット
SPARKLE TITAN OC 305.5mm 103.4mm 50.4mm 2.5スロット

Intelの公式寸法資料は、Limited Editionの長さをI/Oブラケットなし268.6mm、ブラケット込み279.9mmと分けています。ケースのGPUクリアランスと比較する際は、通常はケース内部へ伸びる本体部分を基準にしつつ、取り付け口の形状も確認します。

ASRock Challenger Dは2連ファンでも高さ132mm、厚さ48mmです。SPARKLE ORC OCは222mmの短い2連ファン、TITAN OCは305.5mmの3連ファンを採用します。長さはファン数から推測せず、メーカーのmm表記を参照してください。

カード長の測り方

ケースメーカーが示す「最大GPU長」は、前面ファンやラジエーターを付けない条件の値を含む場合があります。前面に25mm厚ファンとラジエーターを取り付けると、その分だけ実際の空間が短くなります。ドライブケージが移動式なら、現在の位置も測定対象です。

測る場所は、ケース背面の拡張スロット内側から、最初に干渉する前面部品までです。メジャーを斜めにせず、PCIeスロットと平行に当てます。製品長と同じ値では取り付け時に傾ける空間がなくなるため、ケーブルと手を入れられる余裕を残します。

カード長 ケース選びの考え方
222mm級 多くのmicroATXケースへ収めやすい。前面干渉は実測する
269〜271mm級 標準的なミドルタワー向け。前面ラジエーターに注意
305.5mm級 320mm以上の実クリアランスを目安に現物構成を測る

小型ケースでは、カードを入れる経路も確認してください。最終位置に空間があっても、フレームやCPUクーラーが邪魔をして、カードをPCIeスロットまで運べない場合があります。

厚さと拡張スロット

2.4スロットや2.5スロットのカードは、ブラケットが2段でもクーラーが3段目へ張り出します。直下のPCIeスロットへキャプチャーカード、無線カード、NVMeアダプターを挿す構成では、物理的な干渉と吸気の両方を確認します。

microATXマザーボードは拡張スロット間隔が狭く、最下段へGPUを配置すると電源シュラウドとの間が少なくなることがあります。Arc A750のファン面とケース底面の間に空間がないと、温度とファン回転数が上がりやすくなります。

ライザーケーブルを使う縦置きは、カードの厚さに加えて側板との距離が必要です。ファンをガラスへ近づけすぎると吸気を妨げるため、ケースメーカーが指定する縦置き対応厚と位置を優先してください。

高さと補助電源ケーブル

カードの高さは、マザーボード面から側板方向へ必要な空間に関係します。ASRock Challenger Dは132mmで、比較した4製品では最も高いカードです。補助電源コネクタが上面にある場合は、さらにケーブルを曲げる空間が必要になります。

側板を閉じたときにケーブルが強く押される構成は避けます。コネクタの根元で急に折り曲げず、電源メーカーのケーブルが自然に曲がる位置からケース裏へ逃がします。補助電源の記事で、Limited Editionの8+6ピンとAIB製品の8ピン×2を確認してください。

前面ラジエーターとドライブケージ

前面ラジエーターは、ラジエーター本体とファンの合計厚をGPU空間から差し引きます。チューブの取り回しがGPU先端へ重なる場合は、寸法上収まっても組み立てにくい構成です。前面吸気ファンを使う場合は、GPUと同じ区画へ張り出すかをケース図面で確認してください。

3.5インチドライブケージも長いカードと干渉しやすい部品です。取り外してGPU空間を広げられるケースでは、ストレージの移設先があるかを先に決めます。TITAN OCの305.5mmを入れるためにケージを外し、HDDを置けなくなる構成では、別のストレージ計画が必要です。

エアフローの確保

Arc A750のTBPは225Wです。搭載スペースに加え、前面から冷気を取り入れ、背面・上面へ排気できる経路を作りましょう。短いORC OCと大型3連ファンでは、ファンとヒートシンクの面積が異なります。カードの温度と騒音を決めるのは、クーラー設計、ケース吸気、室温です。

取り付け後は、ゲームや動画書き出しでGPU温度、ファン回転数、クロックを記録してください。側板を開けたときだけ温度が大きく下がるなら、ケースの吸排気を改善する余地があります。吸気口のフィルター清掃とケーブル整理も、空気の通り道の確保に有効です。

購入前チェックリスト

  1. 商品ページとカード本体の型番を一致させる
  2. メーカー仕様から長さ・高さ・厚さ・スロット数を転記する
  3. ケースの拡張スロットから前面部品まで実測する
  4. ラジエーター、ファン、ドライブケージの厚さを反映する
  5. 下側スロットと電源シュラウドの吸気空間を確認する
  6. 上面の補助電源ケーブルと側板の距離を確保する
  7. GPUをケース内へ入れる作業経路を確認する

中古品では出品タイトルと写真のモデルが違う例もあります。222mmのORCを想定して305.5mmのTITANが届くと搭載できません。中古購入の注意点も合わせて型番を確認しましょう。

まとめ

Intel Arc A750のケースサイズは、SPARKLE ORC OCの222mmからTITAN OCの305.5mmまで大きく変わります。Intel Limited Editionは本体長268.6mm、ASRock Challenger Dは271×132×48mmです。ケース互換は、GPU名より製品型番ごとの実寸で決まります。

カード長に前面ラジエーターとドライブケージを反映し、厚さによる下側スロットの占有、高さと補助電源ケーブルの余白まで測ってください。寸法を確定したら、Arc A750の電源容量を確認して構成を完成させましょう。