小型PCのGPU増設で先に決めたいのは「ロープロファイル対応」の意味です。カードの高さ、長さ、厚さに加え、背面ブラケットが筐体の開口部に合う必要があります。RTX A400は半高・1スロットの設計で、ELSAの国内製品にはLPブラケットが付属します。実寸を基に、入るケースの条件を整理します。
RTX A400の寸法と占有スロット
NVIDIAの製品仕様は高さ2.7インチ、長さ6.4インチ、1スロットと記載します。国内向けELSA資料ではブラケットを除くボード寸法が164.15mm(長さ)×68.9mm(高さ)×15.74mm(厚さ)です。Lenovoの製品ガイドもフルハイトとロープロファイルのブラケットを同梱する構成を記載し、小型ワークステーションでの利用を想定しています。
| 確認する場所 | ELSA版RTX A400の条件 |
|---|---|
| ボードの長さ | 164.15mm |
| ボードの高さ | 68.9mm、ブラケットを除く |
| 厚さ | 15.74mm、1スロット |
| ブラケット | 標準ATX装着、LPブラケット同梱 |
| 電源ケーブル | PCIe補助電源コネクタなし |
LPブラケットへの付け替えはカードの高さだけでなく、ケース背面の穴の位置を合わせる作業です。ELSA版は標準ATXブラケットを装着した状態で、同梱のLPブラケットに交換できます。完成PCの交換部品を使う場合は、製品に付属するブラケットの構成を販売ページで確認すると確実です。
ケース内の長さと周辺部品
ケースの「対応グラフィックボード長」は目安になりますが、短い小型PCでは前方のドライブケージや電源配線とぶつかることがあります。RTX A400のボード長164.15mmに、挿入時の手の動きと前方のケーブルを逃がす空間を足して考えます。奥行きがぎりぎりなら、ドライブ位置を変更できる筐体かどうかまで見ます。
1スロット厚でも、隣にある拡張カードや筐体パネルがファンの吸気口を塞ぐ配置は避けたいところです。A400はELSA仕様でファン付きのアクティブ冷却です。机上では収まる寸法でも、密閉した状態の通気が不足すると、長時間の処理で温度と動作クロックが変わります。ケースの吸気口の位置と、カード表面のファン周辺に空間が残る構成が合います。
スロット形状と接続規格
RTX A400はPCIe Gen 4 x8で、物理的な端子はx16形状です。ELSA資料はPCIe 4.0 x16または3.0 x16の空きスロットを推奨しています。マザーボード側のスロットが閉じたx8形状だと、カードの長い端子を差し込めません。メーカー製PCではスロットの外形、カードの固定方法、電力供給上限をまとめて仕様書で照合します。
PCIe 3.0 x16形状のスロットにも挿せる構成です。リンク速度は接続先の規格に合わせて変わりますが、設置可否は端子形状と筐体内の位置で先に決まります。長さだけに目を向けず、スロット付近の配線やカード固定金具も見積もりに入れます。
映像ケーブルの取り回し
カードの端子はMini DisplayPortが4基です。ドスパラの製品情報はロープロファイル対応、MiniDP×4、付属LPブラケットを記載しています。背面に4本のケーブルを並べると、机や壁までの距離、隣の端子との干渉が増えます。小型PCを棚に押し込む配置なら、ケーブルが強く折れない位置まで本体を前に出せるかも設置の一部です。
複数画面を使う場合の解像度と変換ケーブルは4画面接続の記事で詳しく扱います。筐体内部の寸法が収まっても、背面のケーブルが挿せなければ設置が完成しません。
LPブラケットへの交換と固定
ELSA版の標準構成はフルハイト用のATXブラケットです。ロープロファイル筐体では、付属のLPブラケットに付け替えてからカードを装着します。ブラケットはGPU端子をケース背面に固定する部品で、カード自体の厚さを薄くするものではありません。A400はもともと1スロット厚のボードなので、交換後もその厚さで設置します。ネジ止め位置とMini DisplayPort端子の開口が揃っている純正ブラケットを使うと、端子に無理な力がかかりません。
メーカー製小型PCで見る場所
スリム型の完成PCでは、空きPCIe x16スロットがあっても、カード前方にドライブや電源ユニットがある場合があります。背面の開口が半高用か、拡張カード用の固定金具が1スロット分空いているかも確認箇所です。加えて、メーカーが指定する増設GPUの上限電力が50Wを許す構成かを照合します。筐体の許容寸法とスロット電力の両方が合えば、補助電源ケーブルを引かずに組み込めます。
A400のファンが吸う空気の通り道も設置に関わります。背面端子側からケーブルを束ねるときは排気口を塞がない配置にし、内部では隣のカードやフラットケーブルをファン面に押し付けない構成にします。これらはカード長164.15mmという一つの数字だけでは表せない、小型PC固有の条件です。
まとめ
ELSA版RTX A400の実寸は約164×69×16mmで、ロープロファイルの1スロットです。LPブラケットも付属します。ケース内のカード長、PCIe x16形状の空きスロット、ファン吸気、背面ケーブル空間を合わせれば、増設できるか具体的に判断できます。電源の余裕は50W・補助電源なしの記事で整理しました。
