DLSSのフレーム生成を使っていて、もう少し表示フレームを増やしたい人に、新しい選択肢が加わりました。NVIDIAは2026年10月13日、フレーム生成向けの高速モード「Preset C」をNVIDIA appのベータ版で公開しています。対象はGeForce RTX 40・50シリーズとRTX Spark搭載ノートPCです。
Preset Cは画質と処理速度の配分を変える設定です。NVIDIAが示す「最大35%高速」はGeForce RTX 5060で測定した条件付きの公表値。対応範囲、変更内容、導入手順を公式発表と独立した報道に沿って整理します。
Preset Cの公開内容
NVIDIAの10月13日の発表によると、今回のPerformance ModeはNVIDIA appの新しいベータ更新から利用できます。アプリ内の「DLSS Override – Model Presets」でフレーム生成のプリセットを「C」に切り替える方式です。
利用対象は、対応ゲームでDLSS Frame Generationを使えるGeForce RTX 40シリーズ、DLSS Frame GenerationやMulti Frame Generationを使えるGeForce RTX 50シリーズ、RTX Spark搭載ノートPCです。NVIDIAは通常のFrame Generation、Multi Frame Generation、Dynamic Multi Frame GenerationのいずれにもPreset Cを適用できると説明しています。各機能を使えるGPUとゲームの組み合わせは従来の対応関係に従います。
今回の機能は現在ベータ版です。NVIDIAは正式版への移行日を示していません。一方、RTX Remixには10月23日の更新でこの高速モードを追加する予定を明らかにしています。
速くなる処理の中身
NVIDIAの説明では、フレーム生成は2種類のAI処理を使用します。一方はゲームが渡すモーションベクトルや深度から物体の動きを捉え、もう一方はUIやレイトレーシング効果などに関わるオプティカルフローを計算します。Preset Cでは後者を、より軽いアルゴリズムへ置き換えました。
置き換えにより生成フレームの処理負荷を下げる狙いです。ComputerBaseの報道も、変更点をオプティカルフロー側の処理に絞って説明しています。効果が出るのは対応ゲームでフレーム生成を使用した場面です。
NVIDIAは、この軽量化には小さな画質上のトレードオフがあると明記しました。画質と速度の選択は、同じゲームの同じ場面で従来のプリセットと見比べると具体的になります。NVIDIAはゲーム別の画質比較や、全対応GPUを横断した性能表を公表していません。
最大35%という数値の読み方
NVIDIAが公表した「最大35%高速」は、GeForce RTX 5060におけるPreset Cの性能例です。ComputerBaseの解説では、NVIDIAが『Cyberpunk 2077』を1440pで動かした比較と説明しています。特にフレーム生成の倍率が高い条件で差が大きくなると報じました。
この値はNVIDIAによる測定結果です。ほかのGPUやゲームについて、同社は個別の性能表を公表していません。
表示フレームの増加と入力への応答は別の指標です。今回の発表はPreset Cの処理速度を中心に説明しており、入力遅延の改善量を示す比較値は載せていません。
NVIDIA appでの設定手順
公式手順では、最初にNVIDIA appを最新版へ更新します。次に「Settings」→「About」でベータ・実験的機能への参加を有効にし、表示されたベータ更新をインストールします。
更新後は「Graphics」で対応ゲームを選択します。すべての対応ゲームへ同じ設定を適用したい場合は、上部の「Global Settings」を使用できます。「Driver Settings」内の「DLSS Override – Model Presets」を「Custom」に変え、「Frame Generation」の選択欄で「Preset C」を指定して「Apply」を押します。
NVIDIAはPreset Cが一覧に出ないとき、PCの再起動を案内しています。適用対象はフレーム生成に対応したゲームで、NVIDIA appのベータ版の導入が必要です。
DLSS 5の高速化との関係
同じ10月13日の発表には、DLSS 5の3D誘導ニューラルレンダリング用モデルを高速化する更新も含まれます。しかし、Preset Cが変えるのはフレーム生成側の処理です。DLSS 5モデルの「処理2倍」「4K時のVRAM使用量20%削減」と、Preset Cの「RTX 5060で最大35%高速」は別々の測定値です。
DLSS 5側の処理高速化と10月16日の提供予定は、DLSS 5新モデルの記事にまとめています。GeForce RTX 5060で使えるDLSSの基本機能は、RTX 5060のDLSS 4解説から確認できます。
まとめ
Preset Cは、DLSSフレーム生成でオプティカルフロー側の処理を軽くするベータ版の設定です。RTX 40・50シリーズとRTX Spark搭載ノートPCで試せます。現時点で公開された速度の数値は、RTX 5060の最大35%です。
対応ゲームを利用中なら、NVIDIA appでベータ更新を有効にし、ゲーム別の設定からPreset Cを試せます。まず普段遊ぶ場面で表示の滑らかさと画質を見比べ、使うプリセットを決めると、この新機能の価値を判断しやすくなります。
