Arc Pro B65をPCへ増設する際、GPU名だけでカード長は決まりません。ASRockのB65 CreatorとB65 Passiveは同じGPUと32GBメモリを積みながら、長さが81mm違います。ケースに収まるかを判断するため、メーカーが示す実寸とケーブルの余裕をまとめます。
ASRock製B65のカード寸法
ASRock Creatorの仕様とASRock Passiveの仕様を同じ基準で比較します。
| 製品 | カード本体の寸法 | スロット厚 | メーカー推奨のケーブル余裕 |
|---|---|---|---|
| B65 Creator 32GB | 271×112×39mm | 2スロット | 長さ方向に追加30mm |
| B65 Passive 32GB | 190×112×38mm | 2スロット | 長さ方向に追加30mm |
Creatorは長さ271mmですが、ASRockは補助電源ケーブルの取り付け用にさらに30mmを空けるよう推奨します。必要な長さ方向の目安は271+30=301mmです。Passiveも190+30=220mmを目安にします。この30mmはASRockの製品ページに付く注記で、GPU共通の規格寸法ではありません。
カード長の測り方
ケースの対応GPU長は、前面ファンやラジエーターの設置状態で変わる製品があります。空きスペースの実際の起点は拡張スロットの固定位置、終点はカードの先端が近づく前面部品です。Creatorを選ぶ場合、実際の空き長が301mm以上あるかを、ケースの構成に合わせて見ます。ちょうど301mmの表記だけで判断しにくいケースでは、前面に設置する冷却部品の厚さも含めた実測が役立ちます。
カードの高さ112mmと厚さ39mmも関係します。側板の内側に電源ケーブルや他の部品が来るケースでは、高さ方向の逃げを確認します。2スロットのカードなら、隣の拡張スロットを占有する配置です。マザーボード上の別カードや大型CPUクーラーと干渉するかは、スロット位置まで見ます。
CreatorとPassiveの冷却条件
Creatorはブロワーファンを搭載し、カード内の空気を排気側へ送る設計です。長さは271mmと比較的長いものの、一般的なワークステーションケースで使う形にまとまっています。排気口を塞がず、ケース全体の吸排気を保てる配置が必要です。
Passiveはファンのない受動冷却設計で、長さ190mmです。短さだけを見れば小型ケースに収まりやすい寸法ですが、発生する熱をカードのヒートシンクから運ぶケース側の気流が要ります。ASRockはこの型番を法人向けのみと明記し、小売経路では販売しないとしています。一般向けの静音PCへ安易に選ぶより、サーバーやワークステーションの送風条件を満たす構成で使う製品です。CreatorとPassiveの比較記事では用途を詳しく分けています。
補助電源の取り回し
両製品は12V-2x6補助電源端子を1基備えます。Creatorには12V-2x6から2本の8ピンへつなぐ変換ケーブルが付属します。コネクタの位置とケーブルの曲がり方は、カード本体の長さに加えて組み込み可否を左右します。ASRockが追加30mmを推奨するのはこの接続空間のためです。
電源ユニットから直接接続する場合と付属変換ケーブルを使う場合では、ケーブルの太さや曲がり方が変わります。使う電源とケーブルを決めてから、ケース側の空きスペースを照合します。端子の種類と消費電力は補助電源の記事にも整理しました。
別メーカーのB65カード
Arc Pro B65というGPU名は、各社のカード寸法を統一しません。SPARKLEなど別のパートナー製品はファンとヒートシンクの構造が異なります。本記事の301mmと220mmという目安はASRockの上記2型番に限った計算です。別製品を買うなら、その製品の長さ・厚み・端子位置をメーカー仕様で確認します。
前面ラジエーターを付ける場合の計算
ケースのカタログに「対応GPU長330mm」とあっても、その数値が前面ラジエーターなしの条件なら再計算します。例として、前面の取り付け物が長さ方向へ30mm張り出す構成では、使える空間は約300mmです。ASRock Creatorの推奨目安301mmには約1mm足りません。
Passiveなら目安は220mmですが、短いカードを置けることと十分に冷やせることは別です。ケース側からヒートシンクを通る送風経路があるかを確認します。複数カードを使う場合は、前後の長さに加え、2スロットを重ねて並べられる拡張スロット配置も必要です。
まとめ
ASRock B65 Creatorは271×112×39mm、Passiveは190×112×38mmで、どちらも2スロットです。ASRockの推奨する長さ方向30mmを加えると、目安はCreatorが301mm、Passiveが220mmになります。カードの型番を決め、ケースの実際の空き長と隣接スロット、補助電源の経路を照合しましょう。B65そのものの性能と入出力は仕様記事にまとめています。
