Arc Pro B65の導入前に確認したいのが、電源ユニットからカードへどう接続するかです。Intelの公称TBPは200Wですが、完成カードには設計差があります。ASRockの12V-2x6端子と付属ケーブル、SPARKLEの電力設定を見比べて、必要な接続を整理します。

IntelのTBPと製品ごとの電力

IntelのB65製品仕様はTotal Board Powerを200Wとします。これはB65の基準となる公称値です。TBPはグラフィックボードの電力の値であり、PC全体の消費電力を示していません。CPU、メモリ、ストレージ、ファンなどには別途電力を見込みます。

完成カード側では差が出ます。SPARKLEのB65製品一覧には、B65 32GB Blowerが240W、B65 32GB Passiveが200Wと記載されています。同じB65でも40W差がある例です。電源容量を決める際は、IntelのGPU仕様だけでなく、購入するカードの型番に付いたTBPを採用します。

ASRock Creatorの補助電源

ASRock B65 Creatorの仕様は、補助電源を「1×12V-2x6-pin」と記載しています。付属品は「12V-2x6 to 2×8-pin Power Cable」です。つまりカード側は12V-2x6を1基使い、付属の変換ケーブルを使う場合は電源ユニット側から8ピン接続を2本用意します。

接続方法 カード側 電源側に必要なもの
対応する直結ケーブル 12V-2x6を1基 電源ユニットに対応した専用ケーブル
ASRock付属変換ケーブル 12V-2x6を1基 PCIe補助電源の8ピンを2本

電源ユニットの同梱ケーブルと変換ケーブルでは、端子の形だけでなく、その電源向けに指定されたケーブルを使う必要があります。電源ユニットのモジュラー端子へ他社製ケーブルを流用せず、電源メーカーがその機種に指定するケーブルと接続方法を確認します。カード側のコネクタは、端子がきちんと収まるまで差し込みます。

ケース内の接続空間

Creatorのカード本体は271mmですが、ASRockは電源ケーブルの取り付け用に長さ方向へさらに30mmを確保するよう推奨します。取り付け寸法の目安は301mmです。コネクタをケース前面や側面の部品へ押しつける配置になるなら、カードとケースの組み合わせを見直します。具体的な寸法はケース適合の記事で確認できます。

Passiveの補助電源

ASRock B65 Passiveも12V-2x6を1基使います。カード長は190mmで、こちらも長さ方向に追加30mmを推奨。運用には筐体側からヒートシンクへの送風が必要です。筐体の風向きとヒートシンクの配置を合わせて設計する法人向けモデルです。

ASRockのCreatorに付く変換ケーブルと、Passiveの付属品は同一と決められません。Passiveの製品ページはCreatorのような付属変換ケーブルを仕様欄へ記載していません。Passiveの構成では発注時の同梱品を販売元に確認する必要があります。

電源容量の決め方

最初に購入する完成カードのTBPを確認します。次にCPUの実運用時の電力枠、ほかの部品の消費電力、将来の拡張を足し、電源ユニットに余裕を持たせます。例えば200WのB65と高電力CPUを同時に使うPCでは、GPUだけを根拠に電源容量を決められません。複数GPU構成ならカードの枚数分を加え、スロット位置と排熱も合わせて設計します。

8ピン端子の種類と本数

ASRock Creatorの付属変換ケーブルを使う場合、電源側に必要なのはGPU用のPCIe 8ピン接続が2本です。CPU補助電源のEPS 8ピンとは用途が異なります。電源ユニットの仕様書でPCIe用コネクタの本数とケーブル構成を確認し、CPU用の端子と取り違えないようにします。直結の12V-2x6ケーブルを使う場合も、その電源ユニット向けに指定された製品を選びます。

PC全体の電力の例

計算の例として、GPUに200W、CPUに最大180W、その他の部品に60Wを見込む構成なら、合計は440Wです。この440Wは選んだCPUやカードで変わる見積もりで、推奨電源容量そのものではありません。電源ユニットの候補は、連続負荷時にこの合計をまかなえる出力と、必要なPCIe端子を備える製品から選びます。SPARKLEの240W版へ替えるなら、同じ例の合計は480Wです。

補助電源の接続とケース内の取り回しも一緒に決めます。ASRockの追加30mmという推奨は、コネクタを収める空間の目安です。先に電源ケーブルを選び、ケースの前面部品と干渉しない配線経路を確認すると、組み込み後に端子へ無理な力がかかりません。

まとめ

Arc Pro B65のIntel公称TBPは200Wですが、SPARKLEには240Wのブロワーモデルもあります。ASRock Creatorは12V-2x6を1基使い、付属の変換ケーブルは電源側の8ピン2本へ接続します。カードの型番を確定してからTBP、補助電源、ケーブルの経路、ケース内の空間を順に照合しましょう。