「Arc Pro B70」とだけ見てケースとの相性を判断すると、電源端子を含む奥行きを見落としがちです。日本で販売されているASRock Arc Pro B70 Creator 32GBの外寸は長さ271mm、幅112mm、厚さ39mm。占有は2スロットです。ASRockは電源ケーブルのため、長さ方向にさらに30mmの余裕を取るよう案内しています。つまり初期の目安は271+30=301mmです。
ただし、ケースの「最大GPU長」も、前面ファンやラジエーターを付けた状態では変わることがあります。ここでは仕様値をどこに当てはめるか、組み立て前に確認する順番を整理します。IntelのB70仕様にある参照カードの寸法と、手元で買うメーカー製カードの寸法は分けて扱いましょう。
約301mmの必要長さ
ASRock Creatorの本体長は271mmで、補助電源ケーブルのために30mmの追加空間が推奨されています。単純な足し算では301mmです。例えばケースのGPU長上限が320mmで、前面に厚さ25mmのファンを置くと有効長が295mmになる設計なら、カードだけは入りそうでも配線余裕は不足します。ここでの320mmと25mmは計算例であり、すべてのケースに共通の寸法ではありません。
Intelの参照仕様はPCI Express 5.0 x16です。マザーボードに長いPCIeスロットがあるか、カードの長さとスロット位置がケース内の部品に干渉しないかも図面で確認します。
購入前にケースのメーカー仕様で「GPUクリアランス」を読み、前面ファン、ラジエーター、ドライブケージを付けた場合の値を確認してください。組み立て済みPCなら、背面の拡張スロット板から前方の障害物まで実測する方が早い場合もあります。寸法に数mmの余裕しかないと、配線や取り付け角度で作業が難しくなります。数値上の可否だけでなく、ケーブルが自然に収まる経路を残せるかも見ます。
厚さ39mmと2スロットの意味
製品ページの厚さは39mmで、2つの拡張スロットを使います。隣のスロットにキャプチャーカードやネットワークカードがある場合、物理的に接触しないか、ファンの吸気を妨げないかを確認します。マザーボード上のPCIeコネクター配置と、ケース背面の空きスロットが一致していても、冷却用の空間がないと長時間の高負荷には不利です。
ASRock Creatorはブロワー式の冷却構造です。空気の流れを確保すれば狭い構成にも組み込みやすい面がありますが、GPUが吸う空気を完全に遮らないことが前提です。別のカードを真下に密着させる場合は、両方のカードの厚さとスロット間隔を図面で確認します。2枚のB70を積む場合は合計スロット数だけではなく、下段のカードに空気が届くかが問題になります。
高さと電源ケーブル
「幅112mm」はカードの側面方向の寸法です。ケースのサイドパネルまでの距離、ケーブルの出る方向、コネクターの向きを合わせて確認します。このCreatorでは12V-2x6端子を使用し、8ピン2本から変換するケーブルが付属します。Intel参照仕様の8ピン記載だけを見て配線方法を決めないようにしましょう。電源側の詳細は補助電源の記事で整理しています。
サイドパネルが閉まるかを調べるときは、カードの公称幅だけをケースのCPUクーラー高さと単純比較できません。各部品が測られる基準面が違います。ケースのGPU幅制限や電源コネクターの張り出しに関するメーカー資料を確認し、寸法がぎりぎりなら実物の内寸を測るのが安全です。
取り付け前のチェック表
| 確認項目 | ASRock Creator側の基準 | ケース側で見るもの |
|---|---|---|
| 長さ | 本体271mm、ケーブル分を含め約301mm | 前面パーツ装着後の有効GPU長 |
| 厚さ | 39mm、2スロット | 空きスロットと隣接カードの間隔 |
| 幅 | 112mm | サイドパネルと配線経路 |
| 補助電源 | 12V-2x6、変換用8ピン2本 | 電源ケーブルの口数と取り回し |
ASRockの仕様では重量も約1,057gです。横置きの通常構成では、ケースやマザーボードにGPUサポートが付属するかも確認すると、長いカードを安定して固定できます。取り付け後は金具のねじを締め、カードの端が大きく垂れていないかを見ます。寸法と重量を一緒に確認すれば、狭いケースでの作業手順を組み立て前に決められます。
数字はASRockの製品仕様を基にしています。別メーカーのB70や別バージョンでは、寸法と端子を改めて調べてください。レビュー用の写真も参考になりますが、実際のケースや周辺パーツが違えば空間も変わります。GIGAZINEの実機レビューではB70の実物を見られます。
まとめ
ASRock Arc Pro B70 Creatorのケース適合は、271mmというカード長だけで判断できません。ケーブル分30mmを足した約301mm、2スロットの占有、隣接部品の空間を確認しましょう。前面ファンなどを付けた後の実際の空き寸法で判定するのが最も確実です。
