Arc Pro B70を買ってComfyUIで画像を作れるのか。結論は動かせます。32GBの専用VRAMを生かせば、比較的大きい画像生成モデルや複数の部品を扱いやすくなります。ただし、生成の速さはモデルや推論用ソフトに左右されるため、容量だけを性能の代わりにはできません。

ComfyUIの公式リポジトリはIntel GPUを対応対象に含めています。さらに、2026年9月のB70実機テストではComfyUI Desktopで画像生成と動画生成を実行しました。導入の道筋と測定結果を分けて確認します。

ComfyUI Desktopでの導入

GIGAZINEが用いたデスクトップ版では、インスタンス作成時に「Intel Arc」を選ぶ手順が示されています。B70を装着し、Intelのドライバーを入れた後に、ComfyUI側でIntel向けの環境を作る流れです。NVIDIA向けCUDA環境をそのまま指定すると、B70のGPUを選択できません。

動作確認は小さい公式ワークフローから始めると分かりやすくなります。モデルファイルを指定し、出力解像度とステップ数を固定して1枚生成します。実行中にB70のVRAM使用量が増えているかを確認し、次に同じ設定でもう1枚作ってください。初回はモデル読み込みや初期化の時間が入るため、2枚目以降の時間と分けて記録すると実用速度が見えます。

ワークフローに追加ノードを入れる場合は、そのノードがIntel向けのPyTorchやXPU環境で動くかも確認します。ComfyUI本体の対応と、すべての外部ノードの対応は別です。まず公式ワークフローでGPUを認識させ、その後に必要な拡張を増やす順序が安全です。生成時にPCのRAMだけが急増し、GPU専用VRAMがほとんど変わらない場合は、GPUが処理に使われていない可能性があります。ComfyUIの実行ログで選択されたデバイスを確認し、Intel向け環境を指定し直します。ワークフローとモデルを固定して時間を比べれば、設定変更で速度が改善したかも確認できます。

Z-Image-Turboの画像生成実測

GIGAZINEの実測では、Z-Image-Turboを1024×1024ピクセル、8ステップで生成しました。VRAM使用量は約23.1GB。初回の画像は36.23秒、2枚目以降は約5.3秒でした。条件が同じでも初回と連続生成で待ち時間が大きく異なることが分かります。

測定項目 B70実機での結果
画像サイズ 1024×1024ピクセル
ステップ数 8
生成中のVRAM使用量 約23.1GB
初回の生成時間 36.23秒
2枚目以降の生成時間 約5.3秒

これは特定のモデルと公式ワークフローでの実測です。ほかの画像モデルや高解像度化、ControlNetなどを加えた処理の速度を示す値ではありません。作業する画像の大きさや追加ノードを決めてから、同じ条件で自分の所要時間を測ると選択に役立ちます。

動画生成で増える負荷

同じレビューではMiniMax H3による5秒の動画も試しました。8ステップ、約0.4メガピクセルの設定で、生成時のVRAM使用量は約28.3GB、所要時間は1本目302.06秒、2本目351.14秒です。画像生成より待ち時間が長く、32GBに近い容量を使いました。

ここでは大きなモデルを読み込める容量と、動画を短時間で完成させる演算速度を別に評価する必要があります。B70は32GBが必要なワークフローの候補になりますが、動画生成の速さを最優先にするなら、使うモデルを同じ設定で他GPUの実測と比べるのが適切です。単一画像の5.3秒を動画生成へ換算してはいけません。

制作用PCでの組み合わせ

Intelの公式仕様は32GB GDDR6と608GB/sのメモリ帯域を掲げています。GPUメモリだけでなく、モデルの保管用SSDとPC側のRAMも作業時に使います。モデルを頻繁に入れ替えるなら、初回の読み込み時間を減らせるストレージ構成が快適さに関わります。

B70のカード製品は本体寸法と電源端子も確認しましょう。国内流通のASRock Creatorを使う場合は、271mmのカード長にケーブル用の余裕を加える必要があります。ケース寸法の記事で具体的な数値をまとめています。

まとめ

Arc Pro B70はComfyUIで画像生成に使用できます。Z-Image-Turboの実測では1024ピクセル四方の画像が連続生成で約5.3秒、VRAM使用量は23.1GBでした。同じGPUでも動画生成では約28.3GBを使い、1本に5分前後を要しています。まず使いたいワークフローを決め、Intel向け環境でモデルと追加ノードが動くかを確認しましょう。画像中心なら連続生成時の約5.3秒、動画中心なら5秒動画に約5~6分という別々の実測値を出発点にできます。LLMも併用したい方は32GBのモデル容量の記事へ進めます。