RX 9070 XTでPythonの機械学習を始めるときは、PyTorch本体の版だけでなく、GPUドライバー、ROCm、対応するwheelをそろえる必要があります。AMDはROCm 10.1向けのPyTorch導入ページで、RX 9070 XTを選択できるようにしています。Windows版で何を合わせ、どの順番で確認すればよいかを整理します。
先に確認する対応範囲
AMDの互換性表でRX 9070 XTの計算ターゲットはgfx1201です。ROCm 10.1のWindows向けRadeon構成ではWindows 11 25H2とドライバー26.10.41.05が示されています。ドライバーの配布ページが案内するインストール可能なWindowsの範囲はもっと広いため、PyTorchを使う検証済み条件はROCmの互換性表側で判断します。
PyTorch向けROCm公式ページには、ROCm 10.1、Radeon、RX 9070 XT、Windows、pipという選択肢があります。選択後に示されるwheelの版とPython要件を同じ画面で確認してから作業してください。別のGPU用のインストール行をコピーすると、同じROCm 10.1でも必要なgfxターゲットが合いません。RX 9070 XT向けの行はdevice-gfx1201を含むことが判断材料です。
ドライバーと仮想環境を先に整える
最初にWindowsの版を確認し、ROCm 10.1用のAMDドライバーを導入します。次にROCmのインストール案内とPyTorchのページに従って、作業用Pythonの仮想環境を用意します。仮想環境を分ける理由は、普段のPython環境にあるCPU版PyTorchや別世代のwheelを拾う問題を避けるためです。導入前にpython --versionとpython -m pip --versionを記録すると、実際にどのPythonへ入れたか追跡できます。
PyTorch、torchvision、torchaudioを使う構成では、AMDが選択した版の組み合わせをそのまま使います。ROCm 10.1向けの選択結果にはPyTorch 2.14.0など複数の版が並びますが、最新版だけを先に入れて残りを後から独自に更新する方法では整合性を判断しにくくなります。公開ページは更新され得るため、記事内に固定コマンドを写すより、作業日の公式セレクターでRX 9070 XTとWindowsを指定するのが確実です。
| 確認対象 | RX 9070 XTで見る値 | 理由 |
|---|---|---|
| GPUターゲット | gfx1201 | wheelの対象を取り違えない |
| Windows構成 | ROCm 10.1互換性表のOSとドライバー | 導入可能条件をそろえる |
| Python環境 | 作業用仮想環境のPythonとpip | 別環境への導入を防ぐ |
| PyTorch | AMD選択ページのROCm 10.1対応版 | 関連パッケージの版をそろえる |
GPU上で動いたことを確かめる
インストール後は、仮想環境からPyTorchを読み込み、torch.cuda.is_available()とtorch.cuda.get_device_name(0)を確認します。ROCm版PyTorchはAMD GPUでもPyTorchのcudaというAPI名を利用します。デバイス名がRX 9070 XTで、GPUへ置いた小さなテンソルの演算が成功するところまで確認します。
GPUが見えない場合は、まず同じターミナルで呼んでいるPythonとpipのパスを調べます。次にPyTorchの版表記、OS、ドライバー、gfx1201向けwheelを確認します。画像生成アプリを後から入れた直後に動作が変わったなら、そのアプリの依存関係が仮想環境内のPyTorchを置き換えた可能性があります。実験用の環境とComfyUI用の環境を分けると、この切り分けが容易です。
使い始める際の目安
RX 9070 XTの製品仕様は16GBのVRAMを示します。PyTorchのコードではモデルの重みだけでなく、中間結果やバッチのデータもVRAMに置くため、重みに加えて演算中のメモリ使用量も見込んでモデルを選びます。最初は小さなテンソルと短いバッチからGPU演算を確かめ、使用量を見ながらモデルを広げるのが実務的です。
PyTorchが動けば、同じ計算基盤を使う画像生成の導入も進めやすくなります。ComfyUIで既存のPyTorchを扱う場合は、要求パッケージの導入で版が変わっていないかを導入後にも見てください。ROCm 10.1の土台、PyTorch、アプリの三段階で状態を記録すると、性能差やエラーの原因を比較できます。
まとめ
RX 9070 XTのWindows版PyTorchは、ROCm 10.1の互換性表、gfx1201向けwheel、独立した仮想環境を基準に構成します。導入後はGPU名の表示と小さな演算まで確認し、アプリを追加した後も同じ環境で版が維持されたか見直します。
